白Tの話は、まだ語りきれていない気がする。
なぜなら、たかがTシャツ、されどTシャツ。
着る人の「らしさ」も、「雑さ」も、ぜんぶ映す鏡みたいな存在だから。
たとえば、ただの無地Tでも──
白が強すぎると、肌がくすんで見えたり
ゆるすぎると、だらしなく見えたり
首がよれているだけで、一気に“疲れた人”に見える。
しかもセットアップって、どこか“きちんとして見せたい”服でしょ?
だからこそ、その中に着るTシャツの「さじ加減」が、全体の空気を決めてしまう。
最近のお気に入りは、TVC(トップバリューコレクション)のシルキーコットンT。
綿100%なのに、ほんのり光沢があって肌触りがすっと心地いい。
ジャケットの下でも蒸れにくくて、透けにくい。
そして何より、毎日着ても心地いい価格と着心地なのが嬉しい。
「ただの白T」で終わらせたくない日に、ちょうどいい一枚なんだ。
白Tの“白さ”も、実はグラデーションがある。
真っ白が映えるときもあれば、
ほんのりオフホワイトのほうが肌になじんで、柔らかく見えるときもある。
自分に似合う“白”って、思ってたより奥が深い。
「白Tが似合う」って、
単に服装の話じゃなくて、
生き方とか、佇まいとか――そういうものまで映してしまうのかもしれない。
あのランチの日から、僕は白Tを見る目が変わった。
選ぶときはいつも、ちょっとだけ背筋が伸びる。
次の白Tは、どんな“自分”を仕上げてくれるんだろう。